キャベツ4 生産

嬬恋村のキャベツ生産

  キャベツ産地と言えば、嬬恋村。  初めて嬬恋村に行ったのは、もうだいぶ前になる。仕事の途中で立ち寄った。せっかくだからと嬬恋村役場に立ち寄り、村長さんに会った。大人の言い方だと「風格のある方」で、眉毛、耳、顎、お腹、全て立派な方だった。当然キャベツ農家で、嬬恋村農協の組合長を経て村長になられたらしい。だから話すことも全てキャベツ。
「キャベツ一筋ごじゅ~ねん~」
と唸っておられた。

  嬬恋村というのは、開拓地で入植者の村で他県から人が入っているらしく、村の人の風貌も気質も、群馬県とも隣の長野県ともやや違う。

  農協の現組合長もなかなか「風格のある方」だ。農協の会議室には、歴代の組合長の顔写真が並べてあり、会議中にそっちを向くと、うっと思わず息を呑む。名前も同じ名字の人がそこら中にいる。みんな親戚だ。

  酒も強い。私の経験では群馬県の人は田舎の方でもあっさりした人が多いのだが、嬬恋で呑んだときには、あの田舎特有の過剰な接待
 「のみなはれ、ほら、のみなはれ、酒はおしみませんから、とにかくのみなはれ」
に近いプレッシャーを感じた。
  酒好きも多く、ボトル一本一気飲みなんて、それほど自慢でないらしい。

  嬬恋村は浅間山を挟んで軽井沢なんかと接する高原。月々の気温は札幌とほぼ同じで白樺とかあって景色もいいから別荘も多い。冬は万座のスキー場に若者が集まる。いわゆるリゾート地で、プリンスホテルなんかもある。
  しかし、私の目に触れた嬬恋はなんか違う。
  しばらくは、そんな嬬恋村のお話です。
  ここで余談だが、最近群馬県に行くことが多く、群馬県人というのがだんだんわかってきた。
  群馬県人の風貌の大きなひとつの流れとして現首相の小渕さん系の顔がある。あの人も群馬県出身だ。
  私が出会った群馬県人の中で、大半の人が納得してくれそうなサンプルを少なくとも10人は知っている。私はこれを「おぶち顔」と名付けた。
 
  性格は至極あっさりとしていて、田舎の過剰なホスピタリティとかがなく、かといって都会的なビジネスライクな人付き合いという感じでもない。
「せっかくだから飯でも食っていってくださいよ」
と気をつかって、豚カツ屋に入るような気質だ。
初めは気合いが抜けたが、徐々にこれが楽になってきた。ただし、サンプルは全て男である。
  「かかあ天下と空っ風」で有名な群馬県だが、なかなか女性は表に出てこない。仕事の種類も関係あるのだろうが、会議にも酒の席にも女性はいない。
  飲み屋の主人とかに、このことを聞くと、
「もともと群馬県は養蚕、いわゆるおカイコさんが盛んで、女性が経済的に自立できる基盤があったが、養蚕が衰退してそんなこともなくなった」
みたいなことをたいがい言う。
  それにしても、気質みたいなものが、50年やそこらでそんな正反対に変わるものなのだろうか?首は傾くのだった。

  ところで、隣の長野県人。
  性格はまだ研究中だが、顔については、私はあるひとつの確信を持っている。特に女性。
  だけど、それはまたの機会だな。

  嬬恋村の話だった。
 
  嬬恋村のキャベツの作付面積は2,700ha、見渡す限りキャベツ畑である。というかキャベツしかない。
  出荷量は147000トン(平成9年産)、全国の夏秋キャベツの3分の1をこの村だけで供給していることになる。最盛期の8・9月の東京市場のキャベツなんて嬬恋産で8割近くが占められる。
  昭和初年度にはじまったキャベツ栽培は、戦後一直線に増えてきた。
  さすがに連作障害なんかが気になるということで、輪作用に、現在新たに400haの農地が造成されている。
  しかし、どうせこれ全部にキャベツが植えられるんだろう・・・。

  嬬恋村のキャベツ農家は約600戸、一戸平均約5haの作付面積となる。開拓地とはいえ、今の日本の農家の平均経営耕地面積が1.2haだから、かなりでかい。平均でこんな面積だから農家によっては10~20haもざらだ。
 
  ところで、でかい面積を表すのに、よく甲子園球場の何倍とか言う。甲子園球場にも東京ドームにも行ったことのない私みたいなヤツはどうなるんだ? 想像できないんじゃないのか?
  面積なんて、よく区画整理された田圃に田植えなんかやらせたら嫌と言うほどわかる。
    30a区画の田圃にはいずり回って4~5人でまる一日ぶんだ。その70倍が21haだ。
  こっちのほうがずっと直観的だろ!
  てことないよな、きっと。

  とはいっても、一斉に植えて一斉に収穫しても仕方がないので、少しずつ時期をずらしながら栽培が行われている。だいた3月に入ると種まきと育苗がはじまる。
  3月と言っても嬬恋は、スキーができるぐらいだから、それは寒い。だからこの頃の播種・育苗は下界へ降りてやる。渋川あたりの平野部だ。
  キャベツ農家のお母さんたちに、
  「わざわざ遠くまで育苗行くのもたいへんでしょう」
  と聞くと
  「いんや~、梅だとか桜の咲く頃に父ちゃんとドライブみたいで楽しいべ」
  だと、ハイ、ハイ・・・。

  定植は嬬恋の畑の凍土が溶けるのを待って行われる。4月の下旬からだ。
  嬬恋の畑は地表数センチ下が凍っているのだそうだ。
  嬬恋の冬は雪が少ない。雪が少ないので、たまに暖かい日があると溶けてしまう。溶けた雪は畑に浸透し、夜には凍ってしまうのだそうだ。
  嬬恋の人はこのことを「土がしみる」と表現していた。
「今より早くキャベツは出荷できませんか」
という問に
「土がしみてるから、これ以上早くは植えられないべ」
 と返ってきた。
 
  6月末から収穫がぼちぼちはじまり、7月には本格出荷となる。
  キャベツは収穫作業が一番大変だ。朝の3時~4時ぐらいから始めるらしい。
  特に、7月いっぱいは遅い作のキャベツの定植も続くので、一日の労働時間は14~15時間となる。
  根を切り外葉を整え、段ボールに詰めるまでを畑でやる。機械化はされておらず、その間四つん這いだ。
  これが10月いっぱい続くのだ。そりゃ体も壊すだろう。

  ただし、それが終わると翌年3月まで仕事はない。オフだ。
「プロ野球選手みたいだべ」
と農家の若い人が笑っていた。
オフの間、体がなまるので、仕事が始まる前には、隣町の上田(長野県)あたりのフィットネス・クラブに行ったりする人もいるとか。
「自主トレ開始」なのだそうだ。
  一番大変な収穫期にはアルバイトも雇う。学生バイトとかが多いのだそうだ。
  村も農協も斡旋しないので、各農家が募集する。「フロム・エー」といったような求人誌に広告を打つらしい。シーズン前の求人誌には嬬恋の農家、それも小字まで同じ住所で番地だけが違うような広告が一斉に並ぶらしい。
 
  体育会系の学生などはよく頑張るそうだが、なかには甘く考えて来てえらいめに合うバイトも多いのだそうだ。
  「嬬恋リゾート」「高原の夏」「キャベツ畑」しかもお金になる、というので喜んで来たら、毎朝3時に起こされて、畑で四つん這い・・・
  7月頃、嬬恋の早朝のバス停にはリュックを背負った学生がウロウロしているらしい。逃げ出すバイトなのだそうだ・・・。
 
  なかには変なヤツもいるらしい。
  ある農家に求人誌を見たという男が電話をかけてきた。
  「去年は○○さんちでお世話になりました・・・」
  農家にしてみれば「経験者」という言葉に弱いので、雇ってしまった。
  ところが、こいつが働かない。いったい何しに来たんだというぐらい働かない。あんまり働かないので、本人も納得の上で首にした。
  農家にしてみれば、またバイトを探さなければならない。大変だ。
  「まったく!○○さんちではどうしてたんだ!」
  と思い、訊ねてみると、やはり2~3日で首になっていたらしい。そして言われたのが、
    「お宅もひっかかりましたか!」
  だと。
  求人誌を見ては「経験者」を武器にキャベツ農家を渡り歩く札付きの問題男だったらしい。
  件の男、その数日後には××さんちにちゃっかり雇われていたそうな・・・。
  どこの世界にもいるんだ、そんなやつ。
 

  アルバイトを雇うと言っても、住み込みがほとんどだから、結構お互い気を使うらしい。トラブルの半分が人間関係ということだ。
 
    実際にやってみるとわかるのだが、農家の人は馴れているので作業が早い。体力ありそうな学生よりも、とろそうなおばちゃんの方がはるかに早かったりする。一斉にやる作業など、素人が参加すると足引っ張ったりする。
  「なにやってんだべ」
  という顔をされる。顔をされなくても遅れてる方はそんな気がする。労働はしんどいし、スピードについていけないし、気が遠くなる。
  農家は頭数で作業量を決めるから、バイトを1人と考えると、予定の作業が進まず、農家のオヤジはイライラとなる。
  あとはどっちかが切れるだけ×××

  人を使おうと思ったら、的確な指示をして、誉めるべきところは誉め、注意すべきところは注意するというのが基本だが、日頃家族だけで働いている農家には結構これがむずかしい。
  「おら、やるべ」
  ・・・
  「なにやってんだ!はやくやれ」
  ・・・
  「そうじゃねぇ、ササッとやってダダッとやるんだ!」
  ・・・
  「へたくそ、そんなパラパラとやってちゃだめだ!あぁ、どんくさい!」
  こう言われたら
  「ざけんじゃねぇ、くそおやじ!」
  となる。
 
  まだある。
  「へぇ、君も巨人ファンか!」
  「やっぱり、巨人ですよね!」
  「そうだ、野球は巨人、監督は長嶋!」
  「えっ!、長嶋なんかいるから巨人は優勝できないんですよ」
  「何だと、神様、仏様、長嶋様だぞ!」
  「あ~、何にもわかってない(くそオヤジが!)」
  「わかってないのはおまえの方だ(若造のくせに!)」
  ×××、なんていうのもある。

  これをうけて農業改良普及センターがマニュアルをつくった。 
  1.自分と同じ能力は求めないこと。
  2.仕事に対する自信と誇りをもたせること。
  3.アルバイトとの関係はけじめをつけておくこと。
  4.アルバイト間の人間関係には立ち入らない。
  ・・・
 
  人を雇うのも大変だ。
  以前、芽キャベツの機械収穫の話をしたが、普通のキャベツの収穫はまだ機械化が進んでいない。人が四つん這いになって一個一個手作業で収穫していく。
  ただし、開発は進んでいて、販売までされている。

  キャベツの機械化について群馬県庁の技術の人に話を聞いた。機械化に情熱を燃やしている人で、ほんとうによくしゃべる人だった。
  嬬恋でも機械化は進めているのだが、やはり見栄えが悪くなると言うので普及には至っていない。値段も500万円ぐらいするらしい。
  もっと手軽な半自動の機械化というのもある。
  切るのは人間なのだが、座って収穫できる。収穫したキャベツは機械の後ろにコンベアで送り、そこで別の人が箱詰めしていくという、まぁ動く作業場みたいなものだ。
  四つん這いにならないからそのぶんラクだ。しかし、スピードは手作業と変わらないらしい。値段はそれでも100~300万円と、結構する。

  機械化をやるとラクになると考えるが、一概にそうでもない。
  うちの田舎はイ草農家で、多いときは3haぐらいイ草を作付けしていた。これも収穫作業が大変で、梅雨時から始めて、8月上旬まで、雨あるいはカンカン照りの下、苦渋の作業だった。
  そのうち機械化が進んでいったが、しんどかったのは半自動のころ。
  確かに、刈り取る作業はラクになったし、早くなった。しかし、機械の刈り取るイ草を運び、調製作業をやる人はたいへんだった。
  何がたいへんだったかというと、機械のペースでは働かねばならないことだった。まるでチャップリンの映画だった。
  雨で蒸し暑くてぬかるむ田圃のなかを、あるいはじりじり照りつける日差しの中を、黙々と一日中機械についていかなければならない。気を抜くと、どんどん作業はたまっていった。疲労はたまり気は遠のいていった。本当は困ったことなのだが、たまに機械が故障すると内心ホッとしていた。あの作業でおふくろの膝は完全にいかれた。
  私も田舎を脱出し、あんな仕事はやらなくてよくなったので、現在の具体的な様子は知らない。しかし、今ではほぼ全自動化され、イ草の収穫もだいぶラクになったそうだ。しかし、いまだにあのころのしんどさは覚えている。
 
  そんなことをぼーっと考えながら、延々続くキャベツの機械化の説明を聞いていた。
  イ草の機械化が進んだのが20年以上前。
  嬬恋はこれからようやく半自動の時代かぁ。
  機械に座って鼻息荒くキャベツを収穫するオヤジの姿、その後ろであせって作業するおかあちゃんやバイト学生の姿、どうせオヤジは「もっと早く」と機械に求める、そんな様子が想像できる。やはり農業ってしんどい。
 
  説明では、キャベツの機械化の完成は、まだまだ先のことらしい。
 
 
  嬬恋の冬は暇だ。
  暇なので、農家はゴロゴロしているかパチンコか趣味をやるからしい。
  ただし、嬬恋の近くにはスキー場がある。すぐ近くにはパラギスキー場、山の方には万座スキー場がある。スキー場あたりは積雪もあり、気温が低いのでパウダースノーらしい。私はスキーはやらないのでよくわからないが、けっこういいスキー場らしい。
  だからか、嬬恋の人はほとんどの人がスキーができるらしい。農協のいわゆるオッサンがバリバリのスキーヤーだったりする。インストラクタの免許まで持っていて、スキー場でバイトする農家の若いもんも多いそうな。
  夏にキャベツで稼ぎ、冬はスキー場で稼ぎ、ついでにヨメはんも見つけてくるらしい。なんて合理的だと思って感心したが、どうもスキー場で稼いだカネは、日銭なので、対帰りに呑んでしまい、全然残らないらしい。
  ま、それもよかろう、だ。
 
  ただ、最近は、キャベツの相場もそんなに良くないので、それほど余裕かましておれず、冬場の収入を探しているのも事実だ。
  雪の中でもつくれるキャベツがある。サボイキャベツといってイタリアとかで栽培されているのを、宮城県の生産者グループが取り寄せた。
  縮緬のように葉が縮れていて、生食には向かないが、煮込むと繊維質を感じないぐらい柔らかくなり甘いらしい。
  嬬恋もそういうのできないのかと聞くと、やっぱり「土がしみてる」から作れない、
  「ま、冬は休んで夏の疲れを癒すべ」
  で話は終わり。
  もっと相場が下がったらどうすんだろ・・・
 
  環境保全だ、環境負荷だと、農業は「環境」流行りだ。
  ついに嬬恋のキャベツ畑にも「環境」の波が押し寄せてきた。
  だいたい露地野菜というのは連作障害が恐いので、できるだけ水は掃かした方がよい。
  嬬恋の畑は丘陵に沿ってできているのだが、等高線に垂直に畝を立てている。だから雨が降るとそのまんま川に流れ込む。
  このシステムはキャベツにはよいのだが、川にはあまりよろしくない。浅間山の真っ黒な火山灰土が一緒に流れ出す。梅雨時の豪雨の時には、吾妻川がずいぶん下流の方まで真っ黒になる。
  そこにダムができるという。東京をはじめとする関東一円に飲料水を供給するダムで、もうすぐ工事が始まる。
  嬬恋が慌てている。
  「ダムなんて数年で土砂で埋まるんじゃないか」
  「農薬とかが流れ込むとか文句つけられるんじゃないか」
  対策は、畑と川や道との間に草花なんかを植えて土壌の流出を防ぐというもの。グリーンベルトと呼ばれている。
  去年の写真を見せてもらったが、広々しているし、家はないし、電柱もないので実にきれいだ。
  しかし、どうも都会人に媚びてるようで、個人的には「環境」ってあんまり好きじゃないなぁ。
 
  そのグリーンベルトに植える作物のひとつに蕎麦がある。キャベツ畑の地力保持のための輪作にも使われる。
  去年話を聞いた平場の畑作地帯の農協も蕎麦にとりくんでいた。営農課長が一生懸命がんばって、ようやく3haまで増えたんだと喜んでいた。
  しかし、そこは嬬恋だ。
  「去年試しに蕎麦植えてみた」
  「いくらかって?--30haばかし」
  スケールが違う。
 
  味の方はどうだ、というので蕎麦粉を買って帰った。
  石臼で挽いたのだそうだが何の説明もなく、へろへろのビニール袋に入れられ、みやげもん屋にドスンとおいてあった。それにしても商売っ気がない。
  蕎麦打ちの出来はいまいちだったが、蕎麦自身は非常に旨かった。今までいくつか買ってきた蕎麦粉のなかでは群を抜いて旨かった。
  「『環境』もたまにはいいんじゃないか・・・」
  食い気に負ける田舎信者なのだった。
  環境と来たら次は食品安全性だろう。

  昨年の7月にJAS法が改正され、新しい食品表示制度がスタートする。
  まず、全ての飲食料品に品質表示義務が課せられた。キャベツなんかの生鮮食料品には、原産地表示が義務づけられた。「キャベツ」が「嬬恋産キャベツ」になるわけだ。
  また、いままで勝手に表示されていた「有機農産物」がちゃんと第三者機関の認証を受けないと表示できなくなった。
  あと格付けなんかを民間にやらせるみたいな規定が続く。
 
  問題なのは「有機農産物」表示。
  規定がえらい厳しくて、化学肥料も農薬も3年以上使ってない圃場で堆肥を利用してつくられたものにしか表示してはいけないらしい。
  そんなもの、日本にしてはよっぽど条件のいいところか、チョンマゲに作務衣なんか着て
  「う~ん、自然農法」
  と言っているエコロジーおやじぐらいしかできないんじゃないか?
  ということなので、農水省はガイドラインとして「特別栽培農産物」というのも設けた。しかし、「無農薬栽培農産物」「無化学肥料栽培農産物」「減農薬栽培農産物」「減化学肥料栽培農産物」・・・とかよくわからない。
  「無農薬」とかはわかるけど、「減」ってどれだけだ?「慣行栽培の5割以下」らしいが、病害虫とか入ると農薬は平気で2倍ぐらい使うから、2倍の5割だと普通の栽培やってても「減農薬」か?って違うだろ、おい。
 
  嬬恋も去年から始めた。
  さすがに完全無農薬というのは無理だから、減農薬・減化学肥料栽培(通称「減減栽培」)をはじめた。これもいきなり300ha!だ。
  フェロモン剤を使って農薬の使用量を減らすというものらしい。有機質肥料も投入した。しかし、手間はかかるし、小さな虫食いは避けられないし、大変だ。
  「ちゃんと高値がつくんだろうな」
  と生産者に言われ、農協にはプレッシャーだ。
  しかし、だからといってこうした対応は避けられない時代になってしまった。
  今年、嬬恋はこの減減栽培を500haに拡大する。
 
  しかし、スーパーなんかではあんまり理解されんのだろうなぁ
 「おかあさん、このゲンノウヤクってなに?」
 「きやすめよ」
  ・・・
  消費者主導の時代である。

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