ネギのいろいろ

ネギのいろいろ

ネギにはいろいろな品種や系統がありますが、京都だと九条ネギが有名です。冬場にすくすくと葉柄をの伸ばし、柔らかで風味のよい、青々としたネギができます。分けつ(株わかれ)が盛んで、伝統的な九条太で5~6本、九条細で5~10本に分けつします。空飛ぶネギとして一時期、といってももう20~30年前ですが、一世を風靡した博多万能ネギも、実は九条細ネギです。

一方、群馬県の下仁田(しもにた)町の特産品となっている下仁田ネギは、一本太ネギと呼ばれ、ほとんど分けつしません。夏場成長しますが、冬場に青葉は枯れて、休眠してしまいます。ずんぐりとした独特の形で、やわらかいネギです。下仁田ネギは加賀太ネギ群の一つで、他にも、札幌一本、秋田太ネギ、福島の源吾ネギなどもこれに分類されます。

スーパーなんかで見かける白ネギまたは長ネギとして売られれているのは千住ネギ群。系統的には、九条ネギと加賀太ネギの中間型となります。千住ネギは、東京江東区の砂町が発祥で、ここにあった千住市場に集められていたことからこの名前がつきました。千住市場は、その後北足立市場に移転しましたが、現在でもネギだけを扱う市場が残っています。千住ネギ群は、土寄せして白い部分(葉鞘と言います)を長くし、ここを食べます。

千住ネギ群にも、様々な品種がありますが、それらはよく黒柄(くろがら)とか赤柄(あかがら)とかいった言い方がされます。緑色が濃いのが黒柄、最も淡いのを赤柄、その中間が合柄(あいがら)、合柄と黒柄の中間が合黒だそうです。それによって、夏場に強いとか分けつのしやすさなどが違うのだそうで、黒柄に近づくほど分けつしにくく夏場に強いそうです。千住ネギ群では、金長という品種が有名です。戦後に葛飾区金町の長谷川準太郎氏が育成したもので、ネギとしては初めて種苗名称登録された品種です。これは合黒柄と合柄との交配。埼玉県深谷市特産の深谷ネギは赤柄から合柄、そして最近は、合黒に移ってきたそうです。ネギは、結構周年化が進んでいますが、それでも冬場の供給が多いのに違いはありません。黒柄の方に移行するというのは、夏場の出荷に関心があると言うことなのでしょうか。

ネギには、その他、変わり種があります。

続く(書きかけ)

ネギの食べ方

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